2025年4月28日、スペインとポルトガルを突如襲った“史上最大級のブラックアウト”――。
午後から広がった大規模停電は、まるで映画のワンシーン。地下鉄は停止、信号は沈黙、都市の灯が一斉に消え去るという異常事態に市民たちは混乱し、SNSも一時騒然となりました。
本記事では、その全容と背後にある“本当の問題”、そして復旧の現場まで徹底的にお届けします!
■ 街が一瞬で沈黙。マドリードとリスボンが「闇の都市」に
午後のラッシュ時、マドリードやバルセロナ、リスボン、ポルトといった大都市の電気が突如ダウン。
地下鉄や電車は警告もなくストップ、構内に閉じ込められた乗客たちはスマホのライトを頼りに避難誘導されるという異常な光景が広がりました。
信号機も全滅状態となり、交差点では車が動けずに大渋滞。救急車や消防も機能が遅れ、市民生活が完全にストップしました。
さらに、マドリードでは一部の病院が緊急処置を中断、ラジオ局が生放送を中止するなど、社会インフラ全体が“静止”する衝撃の展開に。
「これはテロか?」「ハッキングか?」と不安が一気に広がったのも無理はありません。
■ スペイン政府、全国に警察3万人を展開!「国家レベルの危機対応」へ
この大混乱を受けて、スペイン政府は即座に非常事態を宣言。
なんと全国で3万人の警察官が動員され、治安維持や交通整理、緊急対応にあたりました。
各都市では警官が街頭に立ち、市民に冷静な行動を呼びかけながら、公共の安全をなんとか保とうと必死の対応が続きました。
SNSではマドリード市長が動画メッセージを投稿し、「無用な外出は避けてください。自宅や安全な場所にとどまってください」と呼びかけ。
この“デジタル時代の停電”は、情報伝達すら不安定になる中で、市民と政府がどう連携するかが問われる瞬間でもありました。
■ スペインとポルトガルの停電の原因は? それぞれの“主張”が交錯!
さて、気になるのはこの大規模停電の「発端」です。
実は、スペインとポルトガルの送電網運営会社が、原因について真っ向から異なる見解を出しているんです!
- ポルトガル側の主張: 「スペインの電力システムで電圧の異常な変動が起こり、それが波及してうちのシステムに影響を及ぼした」
- スペイン側の反論: 「いやいや、そもそもフランスとの接続トラブルがあって、それが連鎖的に影響を及ぼしただけだ」
さらにフランスでも一部で停電が発生しており、どうやら“発端は一カ所ではない”可能性が高まっています。
サイバー攻撃説もささやかれましたが、ポルトガルのモンテネグロ首相は「攻撃の兆候はなし」と明言。原因はどうやら技術的なものに絞られてきていますが、まだ全貌はつかめていません。
■ スペインとポルトガル、停電の“深いつながり”とは?
ここで気になるのが、「なぜ両国同時にこんな大規模停電が?」という点。
実は、スペインとポルトガルは**EUのエネルギー市場で電力を相互供給し合う“電力共同体”**なんです。
たとえば、ポルトガルが余剰電力を持っていればスペインに流し、逆に足りなければスペインから受け取る。
このように電力が“リアルタイムで行き来”しているため、片方でトラブルが起きると、もう片方にも即座に影響が出てしまうという仕組みになっています。
つまり、今回のように一国で何らかの不具合が発生すると、それが“連鎖反応”のように他国へ広がる危うさがあるというわけ。
「便利だけど、もろい」――それが現代の“つながるインフラ”の現実なのです。
■ 発電60%が一気にダウン!?スペイン政府が語った“5秒間の衝撃”
スペインのサンチェス首相が会見で明かしたのは、まさに衝撃的な内容。
「今回の停電で、国内需要の約60%にあたる**15ギガワットの電力が、たった5秒間で消失した」――。
たった“5秒”で国全体の発電能力が半分以上失われたなんて、まるで信じられない数字。
一部では変電所の同時障害や電圧の異常上昇による自動遮断が連鎖した可能性も指摘されています。
こうした“秒単位のトラブル”が、現代社会では国家レベルの混乱を引き起こすとは…技術の進化が逆にリスクを増幅する瞬間でした。
■ 復旧は順調?それとも… 各地で「灯り」は戻りつつある
混乱から数時間後、マドリードやリスボン、バルセロナなどの主要都市では徐々に電力が回復し始めました。
スペインでは28日夜までに約61%の供給が復旧、ポルトガルでは89か所中85か所の変電所が正常化するなど、復旧作業は驚異的なスピードで進行中。
ただし、完全な通常運転にはまだ時間がかかるとの見通し。
市民生活への影響も続いており、一部では水道や通信インフラへの影響も出始めているとの報道もあります。
■ 停電が教えてくれた、当たり前の“ありがたさ”
今回の大停電は、単なる「電気のトラブル」ではありませんでした。
それは、“あたりまえの日常”がどれほどもろく、そして尊いかを私たちに思い出させてくれた出来事だったのです。
電気が止まれば、エレベーターも動かず、冷蔵庫も止まり、スマホの充電もできない。
情報も物流もストップする、**「完全オフライン社会」**の恐怖を、私たちはリアルに体感しました。
それでも市民たちは冷静に行動し、政府や電力会社は迅速に動いた。
この危機に立ち向かう姿こそ、ある意味で「現代社会の底力」を見せた瞬間だったのかもしれません。
■ 最後にひと言…
この停電をきっかけに、ヨーロッパ全体で電力インフラの安全性が見直されるのは間違いありません。
でも私たちにとっても教訓は明確です――
「スマホの充電はこまめに。」「懐中電灯はどこかに。」「そして、停電でも落ち着いて行動を。」
もしものときの備え、今のうちにしておいて損はないですよ!
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