2025年に入ってもなお、後を絶たない“海外闇バイト”の実態。今回は、なんと日本国内で若者を勧誘し、カンボジアの詐欺グループ拠点へ送り込もうとしたとして、埼玉県の若者が逮捕されました。ニュースとしてはもちろんですが、その背景や人物像を深掘りしてみると、あまりにもリアルで身近な“闇”が見えてきます。
逮捕されたのは春日部市在住の石川哲也容疑者（22）——職業不詳の若者
今回、職業安定法違反の疑いで逮捕されたのは、埼玉県春日部市在住の石川哲也容疑者（22）。職業は不詳。若くして働いている様子もなく、定職にも就いていないようです。
彼は自宅で同居していた18歳の少年と、その知人である20代男性に対して、海外での“特殊詐欺”の実行犯として働かないかと持ちかけたとされます。行き先はカンボジア。いわゆる「闇バイト」の海外ルートで、違法な電話詐欺を行わせようとする動きがあったといいます。
【住所情報】報道で明かされた所在地は「春日部市内」
報道によると、石川容疑者は埼玉県春日部市内に住んでいたことが確認されています。ただし、具体的な住所や住居タイプ（アパートか一軒家か等）は公表されておらず、プライバシーの観点から詳細は伏せられています。
近隣住民への取材が行われていれば、人物像がより浮き彫りになっていたかもしれませんが、今のところそうした報道は出ていないようです。
【SNS情報】SNSアカウントの特定には至らず
現在のところ、石川容疑者のInstagramやX（旧Twitter）などSNSアカウントの特定はされていません。ただ、年齢的にはSNS利用者が多い世代であり、情報発信や交友関係の中で、今回の闇バイトとの接点があった可能性も否定できません。
また、勧誘された若者たちとのやりとりも、もしかしたらSNSやチャットアプリを通じて行われていたかもしれませんね。今後の捜査で、そういったデジタル証拠が出てくる可能性もあります。
【家族構成】詳細不明ながらも、家庭環境に問題？
石川容疑者の家族構成については現時点で公表されていませんが、報道によれば「職業不詳」であり、「18歳の少年と同居」という少し不自然な暮らしぶりが見え隠れしています。
両親と同居している様子は見られず、親元を離れて独立（もしくは家出状態）していた可能性もあります。また、同居していた少年との関係性——兄弟なのか、友人なのか、あるいは同じように“はぐれた若者”同士なのか——も、家庭的な背景を読み解くカギとなりそうです。
家庭に頼れず、生活の支えもなく、結果的に“楽に稼げる”とされる闇バイトに目を向けた……そんな背景がうかがえます。
実態は「海外から高齢者を狙う詐欺電話」…月収100万円の甘い罠
石川容疑者は、「海外から高齢者に電話をかけてタンス預金のありかを聞き出す」という“詐欺の実働部隊”の役割を担わせるつもりだったようです。その上で「月に100万円稼げる」と甘い言葉を並べ、若者たちを誘惑。
最初は「クリーニングの仕事がある」と安心させるような言葉で勧誘しつつ、途中から話の内容をすり替えていったといいます。このあたりの手口は、近年増えている“リクルーター型”闇バイトの典型パターンですね。
渡航直前で発覚！「友達が闇バイトに関わりそう」との通報が決め手に
実際に、パスポートの取得まで指示し、今月中にカンボジアへ渡航させようとしていた2人。しかし、これを止めたのは、2人の共通の知人の通報でした。
「友達が闇バイトに関わりそうだ」と警察に相談したことで、事件は未然に発覚。最悪のシナリオを防ぐことができたのです。この知人の冷静な判断と勇気は、まさに命を救ったと言っても過言ではありません。
石川容疑者は「冗談で言った」と容疑を否認
現在、警察の取り調べに対して石川容疑者は「冗談で言った」と容疑を否認しています。しかし、具体的な仕事の説明、渡航の指示、パスポート取得の勧めなど、その“冗談”にしてはリアリティがありすぎます。
警察は、彼の背後にある犯罪グループの存在、そして他にも勧誘された若者がいないかを含めて、引き続き捜査を進めているとのことです。
まとめ：身近な若者が“加害者”にも“被害者”にもなり得る時代
今回の事件で浮かび上がったのは、若者を狙う“海外闇バイト”の危険性だけでなく、それを仕掛ける側もまた、ごく普通の若者だったという現実です。
職もなく、将来に不安を抱え、誰かに頼ることもできない。そんな状況で、「簡単に稼げる」という言葉に引き寄せられてしまうのは、決して他人事ではありません。
自分や大切な人が“加害者”にも“被害者”にもなり得る現代。だからこそ、こうした事例を他山の石として、社会全体で目を光らせていく必要があります。
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